「大福寺」を歩いてみました

お寺さんのすぐ前に駐車場がありますが、今回はお寺のシンボルである仁王門から歩いてみました。


立派な仁王門(県指定文化財)です。
鎌倉時代の金剛力士像は、とても力強く迫力があります。


ここから本堂に向けて参道が伸びていますが、一般道のため交通に注意しながら進みます。
途中、第2東名高速道路(工事中)が参道の下を横切るため大福寺橋を渡ります。

橋を渡り、両側にお地蔵さんが並ぶ参道を歩くと正面に本堂が見えます。


大福寺は875年に創建された真言宗の古刹で、猪鼻湖を望む山腹にあります。
正面の本堂をはさんで左に大師堂、右に護摩堂が並んでおり
本堂には本尊の薬師瑠璃光如来坐像(県指定文化財)が安置されています。
この仏様は、なんと45年に一度だけ御開帳する秘仏で
幅1.2m×高さ2.0mの厨子に祀られているのだとか。
御開帳の際には是非お顔を拝見してみたいものです。


境内には淡いピンク色の半歳桜が可憐に咲いていました。
春ではなく10月から3月にかけて咲く桜です。

階段を下がり、
参道西側にある朱色の門を入ると、その先に庭園へと続く門があります。
庫裡で拝観手続きを済ますと、大福寺庭園(県指定文化財)と聚古館(宝物殿)を見ることができます。
お庭は観賞式兼回遊式庭園で、池の周りを歩きながら変化する庭の様子を楽しむことができます。
元禄時代の茶人山田宗偏が愛した庭です。
茶人が好んだ庭らしく簡潔でスッキリとした印象を受けました。
数々の寺宝を保管展示している聚古館(宝物殿)には、国指定重要文化財もあり、貴重なものを見ることができました。

◆絹本着色普賢十羅刹女像(国指定重要文化財)
鎌倉時代藤原信実の筆による作品。象に乗った普賢菩薩を中心に、十二単を装った10人の羅刹女が描かれています。
◆金剛装笈(国指定重要文化財)
修験者が仏具や日常品を入れて背負ったもので、木組みは桐材。文様は諸尊をはじめ極楽浄土の池や松竹梅など様々な要素を取り入れており細工も入念です。
平安時代に大江山酒呑童子を退治する際に四天王の一人占部李武が背負ったものと伝えられています。
◆紙本墨書瑠璃山年録残編(国指定重要文化財)
南北朝時代に住職が記録した覚書。表は寺の重要記録が記されており、裏は南北朝の戦いの記事が記録されています。奥浜名湖の歴史をはじめ、南北朝時代を学ぶ時には欠かせない貴重なもので、昭和56年に皇太子浩宮殿下が中世の歴史勉強のために参考にされました。
~大福寺納豆のお話~
足利七代将軍義勝をはじめ、今川義元、豊臣秀吉、徳川家康以下歴代将軍に献上された「大福寺納豆」はこちらで作られています。
明の時代に中国の僧から伝来された特製の納豆で浜納豆の元祖。今でもお寺さんの手作りです。
山椒の中皮を使った独自の風味が他では出せない味となっており、お茶やお酒、ご飯にも合う食材として珍重されています。

